◎すずしろ句会 句会作品


◎ 9月の句会 (平成30年)

NEW!  9月の句会が催されました。

兼題は「夜長」   「  」内は季語です。

  

☆花野行く一輌仕立てのローカル線    「花野」

☆燃え咲きて川に傾れる曼珠沙華     「曼珠沙華」・・・・・・多部恵三                    

 

☆炎熱に秋田訛りや甲子園        「炎熱」

☆運動会泣き面顔に絆創膏        「運動会」 ・・・・・・大日方孜                     

 

☆浦上の鐘おごそかに原爆忌       「原爆忌」

☆夜泣き唄哀し八尾の風の盆       「風の盆」 ・・・・・・中山賢一郎

 

☆正丸(峠)の崖百合白く咲きにけり   「百合」

☆秋茜集団で飛び舞いにけり       「秋茜」 ・・・・・・・西尾良則                     

 

☆水底をのぞくやふなる秋の空      「秋の空」

☆来し方を行きつ戻りつ夜長かな     「夜長」・・・・・・・・神津眞久

 

長く「すずしろ句会」をお世話頂いた長沼さんが高齢と体調不良のため

退会なさいました。今夏の酷暑が響いたのでしょうか。篤く御礼を申し上げます。ご養生をなさってください。

 毎年不思議の感に打たれますが、彼岸花が咲き初めました。本格的な秋の到来です。次回(10月)の兼題は「菊」 どんな佳句に出会いますか楽しみです。

       文責 神津眞久

 

 

 

前列 左から多部、長沼、佐久間さん 

後列 左から神津、大日方、中山、石田、西尾さん

過去の作品は下に掲載しています。

 

薀蓄を傾けながらの会話のやり取りは本当に楽しい!

それぞれの人生が垣間見え、時間の経つのを忘れます。

気楽にご参加ください。

❒日時:毎月第2火曜日 10時から12時に開いています。

❒場所:白山神社横の厚生文化会館 

❒会費:毎回100円です。

❏連絡先:長沼茂雄 ☎3992-5617

 


平成30年


◎ 6月の句会 (平成30年)

 6月の句会が催されました。

兼題は「短夜」   「  」内は季語です。

  

☆短夜に見し胸にしまいけり      「短夜」

☆梅雨深しノブに伝はる静電気     「梅雨」・・・・・・・・・長沼茂男

 

☆梅雨晴間一気に開く傘の花      「梅雨晴間」

☆蜘蛛の囲や切れそで切れぬ雨の中   「蜘蛛の囲」・・・・・・・多部恵三

 

☆母の日や妣(はは)日重ね花二つ   「母の日」    

☆泰山木見上げる空に大輪花      「泰山木」 ・・・・・・・西尾良則                     

 

☆学童の傘カラフルに梅雨に入る    「梅雨」

☆弟にVサインして遠足日       「遠足」 ・・・・・・・・大日方孜                     

 

☆短夜は朝刊配る音で明け       「短夜」

☆紫陽花はプロも惑わす七変化     「紫陽花・七変化」 ・・・中山賢一郎

 

☆白鷺の歩みて田の面青さ増し     「白鷺」

☆児らの手を逃れて蛙の一散に     「蛙」・・・・・・・・・・神津眞久

 

久し振りの句会報告です。すずしろ句会は健在でしたが、私が忙しくて句会を欠席していました。今後復帰です。梅雨も間もなく明けます。

どんな佳句に出会いますか楽しみです。       文責 神津眞久

 

◎ 1月の句会 (平成30年)

1月の句会が催されました。

兼題は「梅・余寒」   「  」内は季語です。

 

☆立春や又も光陰屋の如し           「立春」

☆手袋の左ばかりが増えにけり         「手袋」・・・・・・・・佐久間紀一

 

☆梅の花ほころび一枚脱ぎにけり        「梅の花」

☆薄氷を子らは無情に割っていき        「薄氷」・・・・・・・・・長沼茂男

 

☆冬林檎故郷の味丸かじり           「冬林檎」

☆成田山土俵の鬼も豆を撒く          「豆を撒く」・・・・・・・多部恵三

 

☆魚の群れ打ち上げられし余寒かな       「余寒」    

☆体操や片足ゆらぐ霜柱            「霜柱」・・・・・・・・・西尾良則

                     

☆角々の日溜まり求め春を行く         「春」

☆極楽は二階にありし日向ぼこ         「日向ぼこ」・・・・・・・大日方孜

                     

☆白梅や八重子が泣かす大向う         「白梅」

☆御神渡り神の通い路諏訪の湖         「御神渡り」・・・・・・中山賢一郎

 

☆寒き朝布団かぶりて一寝入り         「寒き朝」

☆柊に鰯の頭何処から             「柊」 ・・・・・・・・・石田寛江

 

☆冬入日富士丹沢を墨絵とし          「冬入日」

☆同室の病交々雪の夜             「雪の夜」・・・・・・・・神津眞久

 

立春を越えましたが、今年の冬はそう簡単には立ち去ってくれません。

北風が身に染みます。歳のせいでしょうか。ご高齢の方のお世話をして気がつくことがあります。どなたも生きることに意欲を持って外への関心を持ち続けていらっしゃいます。見習いたいことです。

2月の句会の兼題は「春一番」です。

どんな佳句に出会いますか楽しみですね。       文責 神津眞久


平成29年


◎ 11月の句会 (平成29年)

11月の句会が催されました。兼題は「湯豆腐・時雨」

「  」内は季語です。

 

☆丸き背を並べて座る菊日和            「菊日和」

☆一人減り二人欠けして時雨かな    「時雨」・・・・・・・・・・・佐久間紀一

 

☆湯豆腐や取り損なって数を増し    「湯豆腐」

☆片言の手締めも交じる酉の市     「酉の市」・・・・・・・・・・長沼茂男

 

☆時雨るるや六文銭の城下町      「時雨」

☆湯豆腐や昔語りの老二人       「湯豆腐」・・・・・・・・・・多部恵三

 

☆小鞠や数いくつもの花八つ手     「花八つ手」 

☆冬紅葉バックに一枚川治宿      「冬紅葉」 ・・・・・・・・・西尾良則

                     

☆割烹の内儀小走り酉の市       「酉の市」

☆湯豆腐や箸もつけずに病歴      「湯豆腐」 ・・・・・・・・・大日方孜                     

 

☆初時雨蛇の女(ひと)の蹴出し見せ  「初時雨」

☆雁渡る夜の帳(とばり)が押し寄せる 「雁渡る」 ・・・・・・・・・中山賢一郎

 

☆山茶花の夕暮れ早く日は落ちぬ    「山茶花」

☆賑やかに熊手かついで家路へと    「熊手」・・・・・・・・・・・石田寛江

 

☆踏占めし占める靴音だけの冬の山   「冬の山」

☆ポケットにどんぐり詰めて下校の子  「どんぐり」・・・・・・・・・神津眞久

 

今日廣徳寺を訪ねました。駐車場は厚く落ち葉で埋まり、参道は紅葉の赤黄に染まり初冬の陽射しを浴び、それは美しかったです。落ち葉を掃かないのは和尚様の心遣いです。昨年の今日(24日)は数十年ぶりの大雪でした。紅葉に雪が重なり、見とれました。和尚様もこれほど美しい景色は見たことが無いと感動なさっていました。

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10月の句会が催されました。

兼題は「新米・秋の暮れ」   「  」内は季語です。

 

☆秋袷(あわせ)気持鎮めて発句編む        「秋袷」

☆秋澄みて紺屋の主白袴              「秋澄む」・・・・・・佐久間紀一

 

☆コスモスや空の広さを疑わず           「コスモス」

☆新米の光をおびて炊きあがり           「新米」・・・・・・・長沼茂男

 

☆落日や日に日に早し秋の暮れ           「秋の暮れ」

☆秋深し終活ノート八十路中            「秋深し」・・・・・・多部恵三

 

☆彼岸花土より芽葉が出番待ち           「彼岸花」    

☆新米やリフトに干して香り濃し          「新米」・・・・・・・西尾良則

                     

☆秋時雨旅の湯宿は塩の道             「秋時雨」

☆せせらぎや独り手酌の秋の宿           「秋」・・・・・・・・大日方孜

                     

☆天(そら)高くいい日旅立ち口ずさみ       「天高く」

☆年月(とし)重ねする事も無し秋の暮れ      「秋の暮れ」・・・・・中山賢一郎

 

☆新米のとぎ汁庭にお裾分け            「新米」

☆月明やネガフィルムを見るごとく         「月明」・・・・・・・神津眞久

 

 

雨の多い秋です。爽やかな秋晴れが続いて欲しいですね。

恵那山に登る前夜は満月です。谷側沿いの駐車場は怖いほどの月明りでした。

「日本一星の美しい村」の名に恥じませんでした。

11月の句会の兼題は「湯豆腐・時雨」です。

どんな佳句に出会いますか楽しみですね。  文責 神津

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 9月の句会が催されました。

兼題は「新涼」   「  」内は季語です。

 

☆夜更けて人恋う調(しらべ)風の盆        「風の盆」

☆新涼や桐下駄軽く犬散歩             「新涼」・・・・・・・佐久間紀一

 

☆栗飯の上手に炊けて老い一人           「栗飯」

☆なぜ空は青いか知らず赤とんぼ          「赤とんぼ」・・・・・長沼茂男

 

☆残暑光雑木林を突き抜ける            「残暑」

☆群がりて咲けど孤独や曼珠沙華          「曼珠沙華」・・・・・多部恵三

 

☆体操や草踏む靴に白露かな            「白露」    

☆新涼やトイレの便座温もりて           「新涼」・・・・・・・西尾良則

                     

☆石仏や古道の証秋深し              「秋深し」

☆風騒ぐ日に日に深し秋の色            「秋」・・・・・・・・大日方孜

                     

☆買い物を一つ忘れし残暑かな           「残暑」

☆曼珠沙華墓地に続くや石畳            「曼珠沙華」・・・・・中山賢一郎

 

☆ひらひらと風とたわむる秋の蝶          「秋の蝶」

☆麦ご飯炊いて食するとろろ飯           「麦飯」・・・・・・・石田寛江

 

☆彼岸花大地に時計あるごとく           「彼岸花」

☆実柘榴やいびつを愛でて詩に詠ふ         「実柘榴」

・・・・・・神津眞久

 

佐久間さんの風の盆の句は満点を獲得しました。

よく詠まれる八尾の風の盆ですが、最年長の生御魂ですが、

初々しく纏めました。流石です。

まだ夏の暑さが残りますが、道端には彼岸花が咲き群れています。

掲出句のように、群ながらも関わり合うことを避けるような素っ気なさを感じさせ、葉を持たぬ異端な花です。

 

10月の句会の兼題は「新米・秋の暮れ」です。

どんな佳句に出会いますか楽しみですね。  文責 神津 

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8月の句会が催されました。

兼題は「盆・蝉」   「  」内は季語です。

 

☆盆支度どう生きようとあと少し         「盆」

☆鳴くうちはまだこの世なり蝉しぐれ       「蝉しぐれ」・・・・・佐久間紀一

 

☆空一面使ひて花火消えにけり          「花火」

☆憂きことは水に流して涼み船          「涼み船」・・・・・・長沼茂男

 

☆白桃の熟れて香の満つ仏間かな         「白桃」

☆甚平でくつろぐ余生文庫本           「甚平」・・・・・・・多部恵三

 

☆盆踊り五輪音頭はリバイバル          「盆踊り」    

☆鎮魂や越後長岡白花火             「花火」・・・・・・・西尾良則 

                    

☆ご褒美はとくじょうとくもり鰻飯        「鰻飯」

☆老いの家笑い聞こゆる盆の入り         「盆の入り」・・・・・大日方孜

                     

☆学び舎の廃墟となりて蝉しぐれ         「蝉しぐれ」

☆立山に夕闇迫り風の盆             「風の盆」・・・・・・中山賢一郎

 

☆盆供養写真の女(ひと)の若きこと       「冷奴」

☆ふと我にかへるときあり蝉時雨         「蝉時雨」・・・・・・神津眞久

 

長岡の花火は、空襲で大勢亡くなった8月1日に打ち上げられます。

最初の花火が真っ白な供養大花火だそうです。まさに鎮魂花火ですね。

9月の句会の兼題「新涼」。 東京では秋の季節が漂い始めているでしょうか。

どんな佳句に出会いますか楽しみですね。   (文責 神津)

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7月の句会が催されました。

兼題は「夕焼け・向日葵」   「  」内は季語です。

 

☆そうかそうかその手できたか涼み台    「涼み台」

☆夕焼や今日一日を飾り了へ        「夕焼」・・・・・・・・佐久間紀一

 

☆大夕立丸洗いする裸婦の像        「夕立」

☆隣まで箒目のある夏の朝         「夏」・・・・・・・・・長沼茂男

 

☆分け入れば山紫陽花や佛道        「紫陽花」

☆鬼灯市朱(あか)き彩り魔を払ふ     「鬼灯市」・・・・・・・多部恵三

 

☆夕焼や鉄橋渡り小舟見ゆ         「夕焼」    

☆向日葵の迷路さがすや子供らと      「向日葵」 ・・・・・・西尾良則                     

 

☆夕焼くる海に崩(なだれ)る親不知    「夕焼」

☆夕焼けを亡母(はは)と眺めた村はずれ  「夕焼」・・・・・・・・大日方孜 

                    

☆椅子ふたつ置いて一人の夏木立      「夏」

☆向日葵の迷路に入りてもがき居り     「向日葵」・・・・・・・中山賢一郎

 

☆雨上がり夕焼け空は窓を染め       「夕焼」

☆夕焼けのメロディー流れ子は家路     「夕焼け」・・・・・・・石田寛江

 

☆人の世はこんなものよと冷奴       「冷奴」

☆梅雨の音に身を包まれて座禅堂      「梅雨」・・・・・・・・神津眞久

 

 

8月の句会の兼題は「盆・蝉」です。

句会の8日は立秋ですが、真夏の盛りです。「蝉」は夏の季語、

東京のお盆は7月ですが、旧暦では8月で今もそちらが主流のようです。

そのため「盆」は秋の季語です。

先ずは想像を働かせて句づくりに励むとしましょう。

どんな佳句に出会いますか楽しみですね。 

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6月の句会が催されました。

兼題は「梅雨・短夜」   「  」内は季語です。

 

☆風鈴を鳴らして風を誘ひけり         「風鈴」

☆しとしとと思ひでばかり梅雨に入り      「梅雨」・・・・・・・・長沼茂男

 

☆目覚めれば雨音静か梅雨に入り        「衣更」

☆万緑に響く鐘の音深大寺           「万緑」・・・・・・・・多部恵三

 

☆短夜や徒(あだ)なひとよの薄情       「短夜」    

☆垂れ下がるアカシヤの花浅間         「アカシヤ」・・・・・・西尾良則                     

 

☆せせらぎはやがて大河に山桜         「山桜」

☆春日差す里は賑わい山ゆれる         「春日」・・・・・・・・大日方孜                     

 

☆短か夜は夢も半端で朝になり         「短夜」

☆深緑や高尾の森の四号路           「深緑」・・・・・・・・中山賢一郎

 

☆山仕事止めて聞きゐる杜鵑          「杜鵑」

☆青き山背にさやかなる竹の秋         「竹の秋」・・・・・・・・神津眞久

 

7月の句会の兼題は「夕焼け・向日葵」です。

いずれも真夏の季語ですが、恐らく句会当日は梅雨の最中ですね。

それとも空梅雨か。

先ずは想像を働かせて句づくりに励むとしましょう。 

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5月の句会が催されました。

兼題は「衣更」   「  」内は季語です。

 

☆身綺麗に老後を生きる衣更         「衣更」

☆行員の細き項(うなじ)や衣更       「衣更」・・・・・・・・・長沼茂男

 

☆断捨離に戸惑ふ老いの衣更         「衣更」

☆昭和の日来し方偲ぶ一日かな        「昭和の日」・・・・・・・多部恵三

 

☆鵜の岬日の出眺めつ湯浴みかな       「鵜」    

☆袋田や緑のキャンパス四度の滝       「 」 ・・・・・・・・・西尾良則                     

 

☆せせらぎはやがて大河に山桜        「山桜」

☆春日差す里は賑わい山ゆれる        「春日」 ・・・・・・・・大日方孜                     

 

☆群青の空に親子の鯉泳ぐ          「鯉」

☆若き娘の肢体まぶしき衣更         「衣更」 ・・・・・・・・中山賢一郎

 

☆スカートの裾ひるがえし立夏かな      「立夏」

☆菖蒲湯に入りて手足を伸ばしけり      「菖蒲湯」 ・・・・・・・石田寛江

 

☆山映す田を湖にして蛙鳴く         「蛙」

☆田に注ぐ水きらめきて風薫る        「風薫る」・・・・・・・・神津眞久

 

6月の句会の兼題は「梅雨・短夜」です。

今年はどんな梅雨になるでしょうか。梅雨は日本独特の空気を作り出します。

句に見事に取り込めまるか楽しみです。

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4月の句会が催されました。

兼題は「梅・余寒」   「  」内は季語です。

 

☆呼び捨ての友またかける新年会       「新年会」

☆猫の恋忍者の如く屋根を這う        「猫の恋」・・・・・・・・長沼茂男

 

☆如月の風凜として天(そら)蒼し      「如月」

☆凍滝や僅かに残す水の音          「凍滝」 ・・・・・・・・多部恵三

 

☆海ホタル白波立ちて夜寒かな        「余寒」    

☆白鳥の越後水原瓢湖かな          「白鳥」 ・・・・・・・・西尾良則                     

 

☆単身者北の任地は余寒なほ         「余寒」

☆名刹や土塀に沿いて香る梅         「梅」 ・・・・・・・・・大日方孜                     

 

☆花も芽も出るをためらう余寒かな      「余寒」

☆手を合わせ祈る少女に香る梅        「梅」  ・・・・・・・・中山賢一郎

 

☆大宰府の梅に託すか絵馬の数        「梅」

☆寒風に肩をすくめて家路にと        「寒風」 ・・・・・・・・石田寛江

 

☆紅差して弾けむばかり梅蕾         「梅」

☆寒旱(かんひでり)慈雨を待ちゐる山の畑  「寒旱」 ・・・・・・・・神津眞久

 

日脚は驚くほど伸びましたが、三寒四温。春はゆっくりやって来ます。

5月の句会の兼題は「草餅・春分・山笑ふ」

どんな佳句に出会いますか、楽しみです。 

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2月の句会が催されました。

兼題は「梅・余寒」   「  」内は季語です。

 

☆呼び捨ての友またかける新年会     「新年会」

☆猫の恋忍者の如く屋根を這う      「猫の恋」・・・・・・・・・長沼茂男

 

☆如月の風凜として天(そら)蒼し    「如月」

☆凍滝や僅かに残す水の音        「凍滝」・・・・・・・・・・多部恵三

 

☆海ホタル白波立ちて夜寒かな      「余寒」    

☆白鳥の越後水原瓢湖かな        「白鳥」 ・・・・・・・・・西尾良則                     

 

☆単身者北の任地は余寒なほ       「余寒」

☆名刹や土塀に沿いて香る梅       「梅」 ・・・・・・・・・・大日方孜                     

 

☆花も芽も出るをためらう余寒かな    「余寒」

☆手を合わせ祈る少女に香る梅      「梅」・・・・・・・・・・・中山賢一郎

 

☆大宰府の梅に託すか絵馬の数      「梅」

☆寒風に肩をすくめて家路にと      「寒風」・・・・・・・・・・石田寛江

 

☆紅差して弾けむばかり梅蕾       「梅」

☆寒旱(かんひでり)慈雨を待ちゐる山の畑「寒旱」・・・・・・・・・・神津眞久

 

日脚は驚くほど伸びましたが、三寒四温。春はゆっくりやって来ます。

3月の句会の兼題は「草餅・春分・山笑ふ」

どんな佳句に出会いますか、楽しみです。

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1月の句会が催されました。

兼題は「初・新づくし」   「  」内は季語です。

 

☆松の内茶房に流る越天楽    「松の内」

☆除夜の鐘三ケ月短き西に傾きぬ 「除夜の鐘」・・・・・・・・佐久間紀一

 

☆初大師飴切る音のリズム良し  「初大師」

☆ほぼゼロの金利満期日年の暮れ 「年の暮れ」・・・・・・・・・長沼茂男

 

☆寒晴れや真白き富士の孤高なり 「寒晴れ」

☆初夢や目覚めて霧散獏の食ぶ  「初夢」・・・・・・・・多部恵三

 

☆三ケ日短き休暇赴任行き    「三ケ日」

☆初詣成田浅草はしごして    「初詣」 ・・・・・・・・・西尾良則                     

 

☆立ち歩きころび抱かれて初笑い    「初笑い」

☆きかん坊スターウォーズが破魔矢持ち 「破魔矢」 ・・・・・・・・・大日方孜

                     

☆初夢も思い出せずに老いの朝  「初夢」

☆富士高く競う梯子や出初式   「出初式」・・・・・・・・中山賢一郎

 

☆浅間暮れ里の灯凍てる星のごと 「凍てる」

☆襟足に手鏡あてて舞初に    「舞初」・・・・・・・・神津眞久

 

穏やかな新年でしたが、北国は稀に見る大雪です。

初句会も和やかに終わりました。良い一年であることを願っています。

来月は早くも立春です。兼題は「余寒」「梅」です。

どんな佳句に出会いますか、楽しみです。


平成28年


12月の句会が催されました。

兼題は「年の暮・日向ぼこ」   「  」内は季語です。

 

☆卒寿なほ坂を登りて紅葉狩り      「紅葉狩り」

☆残菊の妍を競いしあともない      「残菊」・・・・・・・・佐久間紀一

 

☆年の暮古きもの又そのままに      「年の暮」

☆残菊や己が余生を重ねけり       「残菊」・・・・・・・・・長沼茂男

 

☆成すべきを先に延して年暮るる     「年暮る」

☆水鳥の一羽動けば群動く        「水鳥」・・・・・・・・・多部恵三

 

☆オカリナ音(ね)冬空響く運動場    「冬空」

☆夫婦(めおと)して写真の整理日向ぼこ 「日向ぼこ」・・・・・・・西尾良則

                     

☆おひさまを独り占めして日向ぼこ    「日向ぼこ」

☆幼な子を目で追いかけて日向ぼこ    「日向ぼこ」・・・・・・・大日方孜

                     

☆花暦終(つい)は寂しい雪椿      「雪椿」

☆賑わいも我には侘し年の暮       「年の暮」・・・・・・・・中山賢一郎

 

☆顎浸かり遠き日憶ふ柚子湯かな     「柚子湯」

☆達磨図の目と向かい合ふ冬座敷     「冬座敷」・・・・・・・・神津眞久

 

早いもので間もなく師走を迎えます。

私の十大ニュースを数えてみても、五指に足りません。

今年の言葉は「金」とか。思わず財布の金かと思う世知辛い世です。

12月の句会は提出句が湿り気味で、やや盛り上がりに欠けました。

 

1月の兼題は「初・新」尽くしです。楽しい明るい句を期待したいものです。

どんな佳句に出会いますか、楽しみです。 ご覧頂いている皆様のご多幸をお祈りします。

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11月の句会が催されました。

兼題は「おでん・酉の市」   「  」内は季語です。

 

☆石仏の瞑想やぶり木の実落つ    「木の実」

☆そぞろ寒むたった四人のクラス   「そぞろ寒む」・・・・・・・・佐久間紀一

 

☆秋晴れや赤城の裾の先までも    「秋晴れ」

☆おでん鍋口尖らせてはひふへほ   「おでん鍋」・・・・・・・・・長沼茂男

 

☆酒林越後杜氏の新走        「新走」

☆山の湯や長き廊下のそぞろ寒む   「そぞろ寒む」・・・・・・・・多部恵三

 

☆酉の市昔の寒さいまいずく     「酉の市」

☆コンビニのおでん肴に手酌酒    「おでん」 ・・・・・・・・・西尾良則                     

 

☆無頼派を真似た頃ありおでん酒   「おでん」

☆このおでん小さいわねと妻が云ふ  「おでん」 ・・・・・・・・・大日方孜                     

 

☆隧道を出でて紅葉の国境      「紅葉」

☆酉の市言い訳にしてネオン街(まち)「酉の市」・・・・・・・・中山賢一郎

 

☆丸四角呉越同舟おでん鍋      「おでん」

☆新走越後杜氏の勘の冴へ      「新走」・・・・・・・・神津眞久

 

いよいよ師走に入りました。歳をとりなるべく簡便にとは思いつつも

多少は気忙しくなりますね。先ずは風邪をひかないようにしましょう。

 

12月の句会の兼題は「日向ぼこ・年の暮れ」

どんな佳句に出会いますか、楽しみです。

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10月の句会が催されました。

兼題は「秋の夜・新米」   「  」内は季語です。

 

☆ほどほどに今が幸せ菊手入れ    「菊手入れ」

☆案山子みな心棒ぬかれ泥の中    「案山子」・・・・・・・・佐久間紀一

 

☆梨の尻そっと持ち上げ捥ぐ愉快   「梨」

☆黄落の迷い無く散る昼下がり    「黄落」・・・・・・・・・長沼茂男

 

☆乱れつつ咲継ぐ枝垂萩の群れ    「萩」

☆夕陽浴び金波銀波の芒原      「芒」・・・・・・・・・・多部恵三

 

☆新米の昔にくらべ香りなく     「新米」

☆新米や古米にくらべ青二才     「新米」 ・・・・・・・・・西尾良則                     

 

☆バスを待つ女性の髪に落葉風    「落葉」

☆秋の夜さびしき女(ひと)の長電話 「秋の夜」 ・・・・・・・・大日方孜                     

 

☆道端にずらりと秋を並べけり    「秋」

☆曼珠沙華木漏れ日の間に照り映えて 「曼珠沙華」・・・・・・・・中山賢一郎

 

☆今朝もまた雨そぼ降りて九月尽        「九月尽」

☆空気まで色に染めあげ山毛欅黄葉(ぶなもみじ)「秋」・・・・・・神津眞

 

朝晩は随分冷えて来ました。でも青空の美しさは今が一番。

まさに天髙し、雲移り行く様の美しさに心打たれます。

11月の句会の兼題は「酉の市・おでん」 どんな佳句に出会いますか、楽しみです。

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9月の句会が催されました。

兼題は「新涼」   「  」内は季語です。

 

☆新涼や湖畔にたゆたう孤船かな   「新涼」

☆かなかなや遠い昔の父母の顔    「かなかな」・・・・・・・・佐久間紀一

 

☆新涼や遠く過ぎゆくことばかり   「新涼」

☆流れゆく生まれてすぐの鰯雲    「鰯雲」・・・・・・・・・長沼茂男

 

☆菅笠に哀調秘めし風の盆      「風の盆」

☆秋祭り揃いの法被喜寿傘寿     「秋祭り」・・・・・・・・多部恵三

 

☆冬瓜や苗を贈りて実を貰う     「冬瓜」

☆秋晴れの越後山脈夫婦(めおと)づれ「秋晴れ」 ・・・・・・・・・西尾良則                     

 

☆終戦日陛下は老ひし民もまた    「終戦日」

☆新秋や少女階段走り抜け      「新秋」 ・・・・・・・・・大日方孜                     

 

☆長月や空に鰯の群れうつし        「長月」

☆蝉しぐれとだえ静かに季節(とき)は逝き 「蝉しぐれ」・・・・・中山賢一郎

 

☆山車に児を乗せ親たちの秋祭り   「秋祭り」

☆師と並び釣り三昧や秋一日     「秋」・・・・・・・・神津眞久

 

雨の多い日々です。 でも季節はやがて秋日和を迎えるでしょう。

 10月の句会の兼題は「秋の夜・新米」

どんな佳句に出会いますか、楽しみです。

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8月の句会が催されました。

兼題は「枝豆・残暑」   「  」内は季語です。

 

☆窓々の灯消えずに残暑かな    「残暑」

☆夏の夜の煌く夢よ心地良さ    「夏の夜」・・・・・・・・・長沼茂男

 

☆蕾みな蒼天を指す池の蓮     「蓮」

☆夏富士や灯り途切れぬ登山道   「夏」・・・・・・・・・・・多部恵三

 

☆スーパーで越後黒崎枝豆児    「枝豆」

☆枝豆や粒の揃いしさやを取り   「枝豆」 ・・・・・・・・・西尾良則

                     

☆朝採れの枝豆売るは三代目    「枝豆」

☆山手線残暑づかれの顔の列    「残暑」 ・・・・・・・・・大日方孜    

                 

☆うとうとと夢で聴いてる遠花火  「遠花火」

☆高千穂の天を貫く雲の峰     「雲の峰」・・・・・・・・中山賢一郎

 

☆懐かしき顔綻びて村の盆     「盆」

☆郭公の啼く止む間なき山の朝   「郭公」・・・・・・・・神津眞久

 

台風が天気図に三つも並ぶ今年の夏でした。

残暑もひときわ激しく、体調維持に苦労しましたね。

でも季節の時計はやはり動いています。朝晩は凌ぎ易くなりました。

9月の句会の兼題は「新涼」

どんな佳句に出会いますか、楽しみです。

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7月の句会が催されました。

兼題は「冷奴・雲の峰」   「  」内は季語です。

 

☆あっさりと話まとまり冷奴         「冷奴」

☆箸袋裏に民謡冷奴             「冷奴」・・・・・・・・・長沼茂男

 

☆青田風ローカル電車包み過ぐ        「青田風」

☆渦巻きてむくむく育つ雲の峰        「雲の峰」・・・・・・・・多部恵三

 

☆冷奴藍色小鉢すわりおり          「冷奴」

☆鹿島宮大木うっそう夏の空         「夏の空」 ・・・・・・・・・西尾良則                     

 

☆年経れば何がなくとも冷奴         「冷奴」

☆冷奴歯と胃によろし酒もよし        「冷奴」 ・・・・・・・・・大日方孜                     

 

☆蛍追う夜の帳に子らの声          「蛍」

☆家出したあの夜偲ぶ天の川         「天の川」・・・・・・・・中山賢一郎

 

☆遥かなる糸綢の道(シルクロード)や麦の秋 「麦の秋」

☆電飾に溢れ敦煌夏夜市           「夏」・・・・・・・・神津眞久

 

一気に暑くなりました。冷奴、素麺が胃に優しく感じます。

8月の句会の兼題は「残暑・枝豆」

今月は欠席者が目立ちました。体調を整え8月を迎えましょう。

どんな佳句に出会いますか、楽しみです。

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6の句会が催されました。

兼題は「更衣・短夜」   「  」内は季語です。

  

☆半夏生雨に洗われ照り映える        「半夏生」

☆短夜や一目盗んで明けぬ間に        「短夜」 ・・・・・・・・・佐久間紀一

 

☆短夜を濡らさぬほどの走り雨                    「短夜」

☆紫陽花に雨のち晴れの一日(ひとひ)かな  「紫陽花」・・・・・・・・・長沼茂男

 

☆雨に会ひ彌(いよ)よ色増す花菖蒲     「花菖蒲」

☆蜘蛛の囲を払ひて終る庭仕事        「蜘蛛の囲」・・・・・・・・多部恵三

 

☆安房の旅朋と語りて短夜を      

☆山白くアカシアの花てんてんと       「アカシア」・・・・・・・・西尾良則                     

 

☆堂守の杉の巨木や緑濃し          「緑」

☆歓声や園児お散歩夏帽子          「夏帽子」 ・・・・・・・・大日方孜  

 

☆紫陽花訪ねて古都の路地に入り       「紫陽花」

☆不如帰逗子の小磯で雨に濡れ        「不如帰」・・・・・・・・・中山賢一郎

 

☆羊たち裸にされて更衣           「更衣」

☆梅雨入りや神経痛を呼び覚ます       「梅雨入り」・・・・・・・・石田寛江

 

☆葉の隙間丸い尻見せ梅熟す         「梅の実」

☆紬織る里や桑食む夏蚕かな         「夏蚕」・・・・・・・・・・神津眞久

 

季語に紫陽花の類語に七変化があります。

空梅雨とはいえ、花の色が深まり、思わず立ち止まってしまいます。

7月の句会の兼題は「雲の峰・冷ややっこ」 どんな佳句に出会いますか、楽しみです。

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5月の句会が催されました。

兼題は「新緑・風薫る」   「  」内は季語です。

 

☆呼び捨ての旧友(とも)逝き徂春の集ひかな「徂春」

☆億万の嫩葉(わかば)の息吹屋敷林    「嫩葉」・・・佐久間紀一

 

☆秒針の音の消えゆく昼寝かな    「昼寝」

☆五月雨の音符に変えてトタン屋根  「五月雨」・・・・・長沼茂男

 

☆裸婦像に木漏れ日当たる立夏かな  「立夏」

☆風孕み蒼天泳ぐ鯉のぼり      「鯉のぼり」・・・・多部恵三

 

☆うつろいを見続けたるや銀杏かな       

☆新緑や命の息吹感じとり      「新緑」・・・・・・西尾良則

                     

☆頭(づ)をもたげわれは山の子蕨の子「蕨」

☆新緑や自転車軽く保育ママ     「新緑」・・・・・・大日方孜

                     

☆梅雨間近我が身を阿蘇に置きかえて 「梅雨」

☆花陰に母が見送るランドセル    「花陰」・・・・・・中山賢一郎

 

☆藤の花棚から下がり丈比べ     「藤」

☆根津神社人を見てからツツジ見る  「ツツジ」・・・・・石田寛江

 

☆冨士白し八十八夜を過ぎてなほ   「八十八夜」

☆風薫る田に音たてて堰の水     「風薫る」・・・・・神津眞久

 

我が家の狭庭にも若夏がやって来ました。

野も山も美しく見飽きることがありません。

生きている喜びを覚えます。

6月の句会の兼題は「更衣・短夜」

どんな佳句に出会いますか、楽しみです。

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4月の句会が催されました。

兼題は「桜・花」   「  」内は季語です。

 

☆蛇の目傘道行濡らす春の雨    「春の雨」

☆山桜四十九日の墓苑かな     「山桜」 ・・・・・佐久間紀一

 

☆精いっぱい生きて幸せ花見かな  「花見」

☆春灯や古典落語に耳すます    「春灯」 ・・・・・長沼茂男

 

☆花吹雪翼あるごと風に舞ふ      「花吹雪」

☆希望(のぞみ)秘め未知の海へと新社員「新社員」・・・多部恵三

 

☆桜花見ずすずしろの朋旅立ちぬ  「桜花」    

☆春の風黄色いかばん親と子と   「春の風」 ・・・・西尾良則

                     

☆山里は老女と子猫と山桜     「山桜」

☆雨にぬれ花重たげに水面打つ   「花」 ・・・・・・大日方孜

                     

☆武士(もののふ)の散りざま偲ぶ桜かな「桜」

☆水ぬるみ北行く鳥の数増して     「水ぬるむ」・・中山賢一郎

 

☆円陣を組んで花見の宴なり    「花見」

☆雪柳見事に咲きて綿のよう    「雪柳」・・・・・・石田寛江

 

☆佐保姫の舞ひ降りるらむ宴盛り  「佐保姫」

☆極上の風に身まかせ柳舞ふ    「柳」・・・・・・・神津眞久

 

春たけなわです。行く春を追って野に山に出かけましょう。

5月の句会の兼題は「新緑・薫風」

爽やかな季節。どんな佳句に出会いますか、楽しみです。

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3月の句会が催されました。

兼題は「水温む」   「  」内は季語です。

 

☆菜の花や海に裾引く安房の山     「菜の花」

☆花粉症こらえて嚏(くさめ)不発なり 「花粉症」・・・佐久間紀一

 

☆部屋の中ふはふは育つ春の塵     「春の塵」

☆大欅春一番に唸り出す        「春一番」・・・長沼茂男

 

☆音も無く水の輪広ぐ春の雨      「春の雨」

☆春寒しボートは岸に伏せてあり    「春寒し」・・・多部恵三

 

☆パパ逝きて知るや知らずや吾子は泣く

☆料峭や病に破れ三十路逝く      「料峭」・・・・西尾良則

 

☆水温む車列とぎれず天城超え     「水温む」

☆北前船栄華の名残り雛の家      「雛」・・・・・大日方孜

                     

☆水温む隅田の水面に都鳥       「水温む」

☆ひとり娘の眼差しに似た雛が居り   「雛」・・・・・中山賢一郎

 

☆紅梅の枝垂れ見たさに遠回り     「紅梅」

☆満開の桜の下で遊ぶ子ら       「桜」・・・・・石田寛江

 

☆解禁の渓に魚影や水温む       「元朝」

☆春寒し僧の頭(つむり)の青さかな  「春寒し」・・・神津眞久

 

いよいよ春めいてきました。

まさに風光る季節です。

4月の句会の兼題は「桜または花」

どんな佳句に出会いますか、楽しみです。

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2月の句会が催されました。

兼題は「梅」   「  」内は季語です。

 

☆昨日より更に髙きに寒の月     「寒の月」

☆晴れ渡る一枚の空春立ぬ      「春立つ」・・・・・佐久間紀一

 

☆青空に紅梅の蕊(しべ)はみ出しぬ 「紅梅」

☆挨拶も小さく交わす寒さかな    「寒さ」・・・・・・長沼茂男

 

☆陽を受けて大地に戻る軒氷柱    「氷柱」

☆午の豆数える八十路手に溢る    「午の豆」・・・・・多部恵三

 

☆雪富士や右に左に正面に      「雪富士」

☆温度計一桁二桁春近し       「春近し」・・・・・西尾良則

                     

☆世事雑事離れひととき日向ぼこ   「日向ぼこ」

☆白梅や闇に浮かびて香放ち     「白梅」・・・・・・大日方孜

                     

☆雪の肌彩(いろ)どり変えて朝の富士「雪」

☆木枯らしのとだえて下弦の月わびし 「木枯らし」・・・・中山賢一郎

 

☆夜明け待つ墨絵のごとき雪の山   「雪の山」

☆水脈をひき鴨の艦隊出撃す     「鴨」・・・・・・・神津眞久

 

「春は名のみの風の寒さよ」早春賦の歌詞通りの日々ですね。

ご自愛ください。

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新年おめでとうございます。今年も力作をご披露いたします。

1月の句会が催されました。

兼題は「初」   「   」内は季語です。

 

☆元旦は無垢の空なり平和の陽  「元旦」

☆米寿なほ命たしかに息白し   「息白し」・・・・・佐久間紀一

 

☆初暦先ず書き入れる句会の日  「初暦」

☆ほぼゼロの金利満期の初参り  「初参り」・・・・・長沼茂男

 

☆老二人一病息災去年今年    「去年今年」

☆梯子乗り遠見の形出初式    「出初式」・・・・・多部恵三

 

☆初詣親の歳超ゆ願いこめ     「初詣」

☆元旦や今年も郷(さと)ののっぺ汁「元旦・のっぺ汁」・・西尾良則

                     

☆変わりなき景色なれども年新た 「年新た」

☆お年玉立たせ並ばせ年の順   「お年玉」・・・・・大日方孜

                     

☆煩悩を脱せず除夜の鐘を聞き  「除夜の鐘」

☆初競りや売り手の声の甲高く  「初競り」・・・・・中山賢一郎

 

☆初詣で杖を頼ってやっと着き   「初詣」

☆初日の出家と家の間(はざま)より「初日の出」・・・石田寛江

 

☆元朝を待つ暁闇の深さかな   「元朝」

☆孫すかし一族揃ひて初写真   「初写真」・・・・・神津眞久

 

2月4日は早くも立春です。

2月の句会の兼題は「梅」。

馥郁とした香りを読み込めるでしょうか。

どんな佳句に出会いますか、楽しみです。

寒さいよいよ凛冽。風邪などひかれませんように。


平成27年


 

12月の句会が催されました。

兼題は「年の暮れ」   「   」内は季語

 

☆初氷小さな石をのせてみる    「初氷」

☆蒼天の白雲の旅寒々と      「寒い」・・・・・佐久間紀一

 

☆湯豆腐の湯気心地よき手酌酒   「湯豆腐」

☆おでん鍋話題のつきぬ戦中派   「おでん鍋」・・・長沼茂男

 

☆谷川を染めて流るる散り紅葉   「紅葉」

☆生きてゆく絆確かめ賀状書く   「賀状」・・・・・多部恵三

 

☆藁を焼く越後の田にも冬将軍   「冬」

☆湯あみする雀のお宿冬の朝    「冬の朝」・・・・西尾良則

                     

☆独り居の破れ障子や年の暮れ   「年の暮れ」

☆人恋し灯求めて暮れの町     「暮れ」・・・・・大日方孜

                     

☆病葉を一枚残して冬木立              「冬木立」

☆木枯や夜の静寂(しじま)を走り抜け  「木枯」・・・中山賢一郎

 

☆年の暮れあれもこれもと何もせず 「年の暮れ」

☆紅葉の葉薄日に映えて赤々と   「紅葉」・・・・・石田寛江

 

☆果てのなき修行にも似て落葉掃き 「落葉」

☆山仕事一息入れて日向ぼこ    「日向ぼこ」・・・神津眞久

 

新年1月の句会の兼題は「初」です。

どんな佳句に出会いますか、楽しみです。

皆様 良いお年をお迎えになりますように。

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11月の句会が催されました。

兼題は「酉の市」   「  」内は季語

 

☆千金の小春日浴びて児等跳ねる   「小春日」

☆先客は十二夜の月露天風呂     「月」・・・・・・佐久間紀一

 

☆湯豆腐の湯気ほのぼのと部屋に満つ 「湯豆腐」

☆大熊手かつぐ背中の広さかな    「熊手」・・・・・長沼茂男

 

☆小さくとも大きな手締め酉の市   「熊手」

☆秋深し移ろう山や紅(あか)に黄に 「秋深し」・・・・多部恵三

 

☆立冬や日の沈む屋根隣へと     「立冬」

☆ミニ熊手幸多かれと欲張りて    「熊手」・・・・・西尾良則

                     

☆七五三良き子すます子はにかむ子  「七五三」

☆七五三姉妹揃うておちょぼ紅    「七五三」・・・・大日方孜

                     

☆孤独(ひとり)旅しぐれて宿の灯も見えず「しぐれ」

☆宵酒場女将(ママ)にせがまれ酉の市  「酉の市」・・中山賢一郎

 

☆一葉忌我が身に似たり俳句(うた)があり「一葉忌」

☆酉の市」しゃんしゃんしゃんと福を呼び 「酉の市」・・石田寛江

 

☆刃の反りに似たる秋刀魚の青さかな 「秋刀魚」

☆霜降る夜高く鋭き鹿の声      「霜」・・・・・・神津眞久

 

12月の句会の兼題は「年の暮」です。

どんな佳句に出会いますか、楽しみです。

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10月の句会が催されました。

兼題は「秋の夜」   「 」内は季語

 

☆刈り終えし田圃に真央の捨て案山子 「案山子」

☆ひとり欠けふたり欠けして秋深む  「秋深む」・・・佐久間紀一

 

☆秋の夜や老を分け合ふ長電話    「秋の夜」

☆秋の夜や遠く過ゆくものばかり   「秋の夜」・・・長沼茂男

 

☆妻旅へ留守居の吾に夜の長し    「夜長」

☆八十路過ぎ敬老会も古参なり    「敬老会」・・・多部恵三

 

☆御殿場やおいでおいでと尾花かな  「尾花」

☆富士山や白無垢かぶり秋の空    「秋の空」・・・西尾良則 

                    

☆林間に座して黙して秋を聴く    「秋」

☆過ぎし日へゆきつ戻りつ秋の夜   「秋の夜」・・・大日方孜

                     

☆秋深し栄華を偲ぶ天守閣      「秋深し」

☆秋の夜は埃まみれの古書(ほん)を読(と)く

                                                 「秋の夜」・・・中山賢一郎

 

☆道端にさりげなく咲く赤まんま   「赤まんま」

☆街路地に彼岸花咲き乱れけり    「彼岸花」・・・石田寛江

 

☆椋の群れうねりて夕の深まりぬ   「椋」

☆陸奥の天守や孤高秋の空      「秋の空」・・・神津眞久

 

11句会の兼題は「酉の市」です。

どんな佳句に出会いますか、楽しみです。

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9月の句会が催されました。

兼題は「台風・虫の声」   「   」内は季語

 

☆愛憎はこの世でのこと秋彼岸     「秋彼岸」

☆白壁の蔵に影濃し葉月尽       「葉月」・・・・佐久間紀一

 

☆ときめきの昼寝の夢を陽が砕き    「昼寝」

☆天気アナ台風伝え語尾        「台風」・・・・長沼茂男

 

☆かき氷崩さぬように崩し食(た)ぶ  「かき氷」

☆大夕焼乾坤めぐる観覧車       「大夕焼」・・・多部恵三

 

☆鈴虫を放し聞きたる百花園      「鈴虫」

☆終戦をまたずに逝った妣(はは)想い 「終戦」・・・・西尾良則

                     

☆高齢化特別番組猛暑の日       「猛暑」

☆吾が五体溶けて崩れる極暑の日    「極暑」・・・・大日方孜

                     

☆山頂(いただき)に逆鉾立つや雲の峰 「雲の峰」

☆出撃の爆音たえて蝉しぐれ      「蝉しぐれ」・・中山賢一郎

 

☆稲穂田の葉先に光る玉の露      「露」

☆蝉しぐれ今年はどこへいったやら   「蝉しぐれ」・・石田寛江

 

☆夜を徹し舞ふ手やさしき風の盆    「風の盆」

☆鰯雲流れ行く先遥かなる       「鰯雲」・・・・神津眞久

 

10月の句会の兼題は「秋の夜(よ)」です。

どんな佳句に出会いますか、楽しみです。 

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7月の句会が催されました。

兼題は「夕立・サングラス」   「   」内は季語

 

☆少年の夢大空へ今年竹       「今年竹」

☆羅(うすもの)の僧粛々と経を読む 「羅」・・・・・・佐久間紀一

 

☆サングラス前座噺に眠り居る    「サングラス」

☆行き着くは天道虫は天に飛ぶ    「天道虫」・・・・長沼茂男

 

☆サングラス大胆となる一人旅    「サングラス」

☆七夕や九条遵守短冊に       「七夕」・・・・・多部恵三

 

☆夕立や洒落たゴム靴メトロ中    「夕立」

☆サングラスまぶしくもなくお洒落かな「サングラス」・・西尾良則                     

 

☆神宿る欅大樹や青葉濃し      「青葉」

☆山影を水田に映し梅雨晴間     「梅雨晴間」・・・大日方孜                     

 

☆足萎えて登れぬ山の山開き     「山開き」

☆サングラス青春(むかし)をしのぶ由比ヶ浜

                  「サングラス」・・中山賢一郎

 

☆夕立が来そうな雲ゆき急ぎ足    「夕立」

☆雨上り真っ赤な夕焼け町染める   「夕焼け」・・・・石田寛江

 

☆サングラス隠れている目の優しかり 「サングラス」

☆梅雨冷えや見舞いの言葉探しあぐ  「梅雨冷え」・・・神津眞久

 

9月の句会の兼題は「虫の音・台風」です。

どんな佳句に出会いますか、楽しみです。

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6月の句会が催されました。

兼題は「短夜・あやめ」   「   」内は季語

 

☆三社祭女人のハッピ汗に濡れ     「三社祭」

☆ゆるやかに着て人と逢ふ梅雨の暮   「梅雨」・・・・・佐久間紀一

 

☆紫陽花や雫こぼして藍深む      「紫陽花」

☆晩景に小橋いくつも花菖蒲      「花菖蒲」・・・・長沼茂男

 

☆積み置きし古書の匂ひや梅雨に入る  「梅雨」

☆遍路みち田の面飛び交う夏燕     「夏燕」・・・・・多部恵三

 

☆御開帳疎開宿にてあやめ見ゆ     「あやめ」

☆あやめ咲き潮来小舟に角かくし    「あやめ」・・・・西尾良則                     

 

☆夕暮れや植田見守る老農夫      「植田」

☆御城下に古き酒蔵冷し酒       「冷し酒」・・・・大日方孜                     

 

☆紫陽花を見て横丁の力餅       「紫陽花」

☆短か夜は夢の途中でしらじらと    「短夜」・・・・・中山賢一郎

 

☆ミチコ名の可憐に咲いた赤いバラ   「バラ」

☆サツキ咲き池に映した影ゆらり    「サツキ」・・・・石田寛江

 

☆短夜や己に幸福(しあわせ)問ふてみる「短夜」

☆女優にも王妃にも会ふ薔薇日和    「薔薇」・・・・・神津眞久

 

7月の句会の兼題は「夕立・サングラス」です。

どんな佳句に出会いますか、楽しみです。 

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4月の句会が催されました。

兼題は「桜」   「   」内は季語

 

☆人の世の何処へ流か花筏     「花筏」

☆六段を爪引く指に桜降る     「桜」 ・・・・・・佐久間紀一

 

☆この先は早瀬にて候花筏     「花筏」

☆不揃いのコップ並べて花筵    「花筵」・・・・・・長沼茂男

 

☆春昼や老ゆれば老いの愁ひあり  「春一番」

☆糸柳風に靡きて縺(もつれ)なし 「柳」・・・・・・・多部恵三

 

☆越後路の田畑に残る斑(はだれ)雪「斑雪」

☆花筏よりつはなれつ模様かき   「花筏」・・・・・・西尾良則                     

 

☆一時(ひととき)を浮かれ手拍子花の宴 「花」

☆山里の寺静かなり遅桜         「桜」・・・・大日方孜                     

 

☆山並は桜がつづく遍路みち    「桜」

☆一人来て湖畔の桜に酔いにけり  「桜」・・・・・・・中山賢一郎

 

☆入社式おえて花見の席をとり   「花見」

☆桜散り風に吹かれてどこまでも  「桜」・・・・・・・石田寛江

 

☆暖簾出す女将の項(うなじ)春の宵「春の宵」

☆鎌倉や街やはらかき菜種梅雨   「菜種梅雨」・・・・神津眞久

 

5月の句会の兼題は自由題です。

どんな佳句に出会いますか、お楽しみに。

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3月の句会が催されました。

兼題は「草餅・水温む」。   「  」内は季語

 

☆雪山の遠く光りて空に融け    「雪山」

☆風簫々一人三途の岸寒し     「寒し」 ・・・・・・佐久間紀一

 

☆水温み川の流れが喋り出す    「水温む」

☆思い切り膝を崩して春炬燵    「春炬燵」 ・・・・・長沼茂男

 

☆春一番祈願の絵馬を鳴らし過ぐ  「春一番」

☆特製と貼り紙のあり蓬餅     「蓬餅」・・・・・・・多部恵三

 

☆草餅や産月似たり小倉餡     「草餅」

☆春の空飛行機雲や轍(わだち)描き「春の空」 ・・・・・西尾良則                     

 

☆草餅や江戸の面影残す町     「草餅」

☆神の川流れ清らに水温む     「水温む」 ・・・・・大日方孜                     

 

☆校庭の午後の窓辺に早春賦    「早春賦」

☆一人娘(こ)の嫁がず残るひな祭 「雛まつり」・・・・・中山賢一郎

 

☆蕗のとう狭い庭にも顔を出し   「蕗のとう」

☆房総で摘みし菜の花柚子味噌で  「菜の花」・・・・・・石田寛江

 

☆国境光閉ざして春名のみ     「春」

☆首長き女(ひと)春愁やモディリアニ「春愁」・・・・・・神津眞久

 

4月の句会の兼題は「桜」です。

どんな佳句に出会いますか、楽しみです。

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2月の句会が催されました。

兼題は「豆まき・春浅し・梅・薄氷うすらい」。 「  」内は季語

 

☆鬼やらひ声も聞こえず路地は暮れ   「鬼やらい」

☆気は緩み辛夷の花芽日毎肥え     「辛夷」 ・・・佐久間紀一

 

☆豆まきや自分の歳を食いかねる    「豆まき」

☆春浅しかすめて風の過ぎにけり    「春浅し」・・・長沼茂男

 

☆海の辺に傾(なだ)れて咲ける野水仙 「水仙」

☆薄氷の下に色あり錦鯉        「薄氷」 ・・・多部恵三

 

☆年賀状去年来たれども鬼籍入る    「年賀状」

☆氷川丸くさり連ねる都鳥       「都鳥」 ・・・西尾良則 

                    

☆雪しんしん白いマントの杉大樹    「雪」

☆梅一輪季節(とき)告げ使者の庭の先 「梅一輪」・・・大日方孜

                     

☆境内にお蔦を探す梅まつり      「梅」

☆春浅き伊豆の出湯をひとめぐり    「春浅き」・・・中山賢一郎

 

☆紅(くれない)の蕾弾ける東風(こち)を待つ 「東風」

☆豆まきや心の小鬼追ひ払ふ      「豆まき」・・・神津眞久

 

3月の句会の兼題は「水温む」「草餅」です。

どんな佳句に出会いますか、楽しみです。 

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1月の句会が催されました。

兼題は新年に関した季語一般です。    「   」内は季語

 

☆初釜や志野の茶碗の肌触り  「初釜」

☆柔らかき陽を浴び安房の花畑 「花畑」 ・・・・・・・佐久間紀一

 

☆影が影追ひ越してゆく寒さかな「寒さ」

☆書を入れて動き出したる初暦 「初暦」 ・・・・・・・長沼茂男

 

☆夕陽浴び朔旦冬至長き影   「朔旦」

☆山眠る懐に抱く道祖神    「山眠る」・・・・・・・多部恵三

 

☆紅白の大根なます松七日   「松七日」 

☆初空に明けの明星つきそいて 「初空」 ・・・・・・・西尾良則

                     

☆妻が居て娘(こ)と孫等来て年新た 「年新た」

☆初日受く社殿に続く石畳      「初日」 ・・・・大日方孜

                     

☆日脚伸ぶこぶしの花芽も顔を出し 「日脚伸ぶ」

☆正月を箱根にかける青春が    「正月」 ・・・・・石田寛江

 

☆元旦や去年と同じ計を立て       「元旦」

☆木枯らしのとだえて寒月(つき)の青白し「木枯らし」・中山賢一郎

 

☆三が日過ぎて作句の昼下がり   「三が日」

☆古稀に入り何見うべきや年酒酌む 「年酒」・・・・・・神津眞久

 

2月の句会の兼題は「豆撒き」「春浅し」「梅」「薄氷(うすらい)」です。立春が過ぎれば、俳句の世界では春に入ります。

新年から西尾さんが参加しました。



平成26年


12月の句会が催されました     

兼題は「冬木立」「虎落笛(もがりぶえ)」。   「   」内は季語

 

☆さびれたる狭庭(さにわ)に山茶花色を添え「山茶花」

☆四ツ目垣身を刺す音や虎落笛       「虎落笛」・・佐久間紀一

 

☆木の葉髪余生必死に生きており      「木の葉髪」

☆山かげに夕日沈むや冬木立        「冬木立」・・長沼茂男

 

☆虎落笛又三郎の通り過ぐ         「虎落笛」

☆賀状書く後より届く喪中の書       「賀状」 ・・多部恵三

 

☆虎落笛利根の河原をどこまでも      「虎落笛」

☆開戦日戦なくして年重ね         「年重ね」・・大日方孜                     

 

☆枯葉落ち風が吹くたび踊り舞い      「枯葉」

☆冬の月空に輝き部屋照らし          「冬の月」・・石田寛江

 

☆山紅葉背にして憤怒の石不動       「紅葉」

☆年の瀬や一茶の里から蕎麦届く      「年の瀬」・・中山賢一郎

 

☆風渡り揺れる水面の冬紅葉        「冬紅葉」

☆「今八日未明」は遠し冬の朝       「冬の朝」・・神津眞久

 

1月の句会の兼題は新年に関してです。

どんな佳句に出会えるかお楽しみに。

尚会員が多少入れ替わりました。永年活躍された上原さんが引越しをされ退会しました。お世話になりました。

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11月の句会が催されました     

兼題は「菊」「酉の市」   「   」内は季語

 

☆八十路なほ明日疑わず蜜柑植え    「蜜柑」

☆そぞろ寒遠い馴染の肌恋し      「そぞろ寒」・・・佐久間紀一

 

☆喜寿傘寿束の間に過ぎ初時雨     「初時雨」

☆天高く一筆書きの飛行雲       「天高く」・・・・長沼茂男

 

☆草津の湯子に背を任す良夜かな    「良夜」

☆秋気澄む遠き山波目交(まなかい)に 「秋気澄む」・・・多部恵三

                     

☆山里を温めて暮るる稲架(はざ)日和 「稲架」

☆菊薫る古式の調べ白拍子       「菊薫る」・・・・大日向孜

 

☆大輪の菊花が香る晴着かな      「秋の空」

☆熊手買う手締めの音も高らかに    「熊手」・・・・・石田寛江

 

☆酉の市熊手横目に門くぐり      「秋の空」

☆信濃から冬の便りとりんご着き    「冬」・・・・・・中山賢一郎

 

☆峠越へ時雨れてけふの湯宿かな    「時雨」

☆友の打つ新蕎麦でわく同級会     「新蕎麦」・・・・神津眞久

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10月の句会が催されました

兼題は「秋高し」    「   」内は季語

 

☆白もまた濃き色なるや秋祭     「秋祭」

☆米寿超え己が姿か捨て案山子    「案山子」・・・・・・佐久間紀一

 

☆夕刊のコトンと落ちる秋の暮    「秋の暮」

☆けふの空けふの風あり天高し    「天高し」・・・・・・長沼茂男

 

☆夕ざれば宗旦木槿萎えきたる    「木槿」

☆役終えし案山子横たふ畦の道    「案山子」・・・・・・多部恵三

 

☆秋の陽を背ないっぱいに山昼餉    「秋の陽」

☆曲がり角なにか良きこと秋気配      「秋気配」・・・・・・大日向孜

 

☆気をもんだ台風一過秋の空     「秋の空」

☆何処からモクセイの香の飛んできて 「木犀」・・・・・・・石田寛江

 

☆紺碧の空カンバスにして鰯雲     「鰯雲」

☆秋高し未練も欲も突き抜けて    「秋高し」・・・・・・神津眞久

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8月の句会が催されました

兼題は「夏帽子」「夕立」です。    「   」内は季語

 

☆万緑の香り天から屋敷林   「万緑」

☆夏休みラジオ体操地域色   「夏休み」     

                                                ・・・・・・・・・上原貞季

☆てにおはを省き物言う酷暑か  「酷暑」

☆夏帽子振って言なく別れけり 「夏帽子」 

                                                ・・・・・・・・・佐久間紀一

☆手のひらに風を貰いて風の盆 「風の盆」

☆蝉時雨はや一山に収まらず  「蝉時雨」   

                                                ・・・・・・・・・長沼茂男

一本を我が物として蝉の鳴く 「蝉」

☆夕立来て森羅万象蘇える   「夕立」 

                                                ・・・・・・・・・多部恵三 

☆名も知らぬ白き小花に夏の蝶 「夏の蝶」

☆汗が飛ぶ中学生のリレー走  「汗」   

                                                 ・・・・・・・・・横山正男            

☆蝉時雨総身に抱え大欅    「蝉時雨」

☆天地(あめつち)の運命(さだめ)といえど台風禍  台風」                                               ・・・・・・・・・大日向孜

☆雨ふりに蛍鑑賞傘の中    「蛍」

☆日々草暑さにまけじ花ざかり 日々草」 

                                                 ・・・・・・・・・石田寛江

☆夏帽子陽ざしゆらめく田舎道 「夏帽子」

☆女学生入場行進夏帽子    夏帽子

                                                  ・・・・・・・・・神津眞久

 

9月下旬に千葉に引越しなさる上原さんの送別を兼ねた句会でした。

上原さんが長年愛してきた近くの屋敷林ともお別れです。

今年91歳で、すずしろのラジオ体操の会を設立時から支えてきて頂きました。

新天地でもお健やかにお過ごしください。

9月の句会の兼題は特に無し、自由題です。

どんな佳句に出会えるかお楽しみに。

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6月の句会が催されました

兼題は「紫陽花」「梅雨」です。    「   」内は季語

 

☆石塀に梅雨の音する屋敷林          「梅雨」

☆卒寿生き梅雨空見上げ俳句         「梅雨空」・・・・・・・・・上原貞季

☆短夜や帯解く音のもどかしく         「短夜」

☆渺々と利根の川風あやめゆれ        「あやめ」・・・・・・・・・佐久間紀一

☆花水木黄昏待ちて空に和す         「花水木」

☆名園に百花と開く梅雨の傘         「梅雨」 ・・・・・・・・・長沼茂男

SLの煙広がる麦の秋           「麦の秋」

☆梅雨寒やじわじわ迫る足の裏        「梅雨寒」・・・・・・・・・多部恵三            

☆山慕情白さも白し山法師          「山法師」

☆十薬のにおい闇夜に白く湧き        十薬」 ・・・・・・・・・大日向孜

☆麦畑実りて時を待ちにけり         「麦畑」

☆枇杷の実も色鮮やかに実りけり       枇杷」 ・・・・・・・・・石田寛江

☆利根を越え果て一線の青田風        「青田風」

☆紫陽花を揺らし江ノ電海くるる       紫陽花」 ・・・・・・・・神津眞久

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5月の句会が催されました

兼題は「藤」です。    「   」内は季語

 

☆屋敷林スーパー老人若葉背に          「若葉」

☆花過ぎた散歩道行く愛犬家           「花」      

                                                              ・・・・・・・・上原貞季

☆藤棚の空をつらぬく塔そびゆ           「藤棚」

☆峡の川泳ぐあまたの鯉のぼり          「鯉のぼり」     

                                                              ・・・・・・・・佐久間紀一

☆露天湯の音をしずめて河鹿きく         「河鹿」

☆亀戸に江戸百景の藤の花                   「藤」                                                                                   ・・・・・・・・・長沼茂男

藤棚の花房透し陽のこぼる           「藤棚」

☆屈原の故事偲びつつ粽喰ぶ                    「粽」           

                                                              ・ ・・・・・・・多部恵三

☆懸崖や紫雲に烟る山の藤            「藤」

☆安房巡る海の煌めき花菜風           花菜」     

                                                              ・・・・・・・・大日向孜

☆三河路や菜飯田楽夏近し           「夏近し」

☆矢車の青は乙女の恋心情(こいごころ)    矢車

                                                                ・・・・・・・・神津眞久

 

4月の句会が催されました

兼題は「桜」です。    「   」内は季語

 

☆花見客一かたまりが踊りだす          「花見」

☆仰向いて満開桜の下に立つ          「桜」    

                  ・・・・・・・・・上原貞季

☆新芽萌ゆ庭に生命のあふれ出で        「新芽」

☆木蓮の白無垢の花碧い空           「木蓮」                        ・・・・・・・・・佐久間紀一

☆春一番はたきの似合う古本屋         「春一番」

☆振り返る一期一会の桜かな          「桜」

                  ・・・・・・・・・長沼茂男

春彼岸親族(はらから)集い墓洗ふ      「大雪」

☆紫木蓮崩れる如く散りにけり         「紫木蓮」 

                  ・・・・・・・・・多部恵三

☆流行(はやり)靴ジャンケンゴッコ春を呼ぶ  「春」

☆陽が笑う風に吹かれて花の道         」                          ・・・・・・・・・大日向孜

☆桜の木枝は川面に伸びて行き         「桜」 

☆桜散る下で輪投げのシルバーたち       「桜」                        ・・・・・・・・・石田寛江

☆児も犬も前んのめりに春疾風(はやて)    「春疾風」

☆花冷えや珈琲の香のなほ濃くて        花冷え

                  ・・・・・・・・・神津眞久

 

長沼さんの古本屋は、春一番と古本屋のはたきが見事に合っていますね。普段ちょっとした光景をしっかり観察して、推敲を重ねて句を物にしている様子が伺えます。因みに練馬警察の側の「一信堂」が舞台です。    

3月の句会が催されました

兼題は「囀(さえずり)」「啓蟄」です。 「    」内は季語

 

☆禿頭をしっかり納め春帽子          「春帽子」

☆屋敷林根元よりそう春の猫          「春」      

                                                    ・・・・・・・・・上原貞季

☆啓蟄や外まだ寒ししばし待て         「啓蟄」

☆薄氷は東風に嬲られ溶けにけり           「東風」    

                                                     ・・・・・・・・・佐久間紀一

☆ひと七日ふた七日なほ春寒し         「春」

☆春障子瀬音とどろく旅の宿          「春障子」     

                                                  ・・・・・・・・・・長沼茂男

大雪や過疎地を塞ぐ白魔の手        「大雪」

☆霾(つちふる)やM25飛来せり                「霾」

                                                  霾とは春の大陸より飛来する黄砂                                               

                                                ・・・・・・・・・・多部恵三 

☆春浅し孤高の大樹一里塚          「春浅し」

☆残り雪踏んだり蹴ったり下校の子      残り雪」      

                                                  ・・・・・・・・・・大日向孜

☆紅梅の色鮮やかに街路灯          「紅梅」 

☆雪解けて顔を出したる蕗のとう       「蕗のとう」   

                                                 ・ ・・・・・・・・・石田寛江

☆粒々を愛でて温もる蜆汁             「蜆汁」

☆天命を知る齢なれど春の宵         春の宵

                                                  ・・・・・・・・・・神津眞久

2月の句会が催されました

兼題は「節分」です。「    」内は季語

 

☆ひとり来て墓参さみしき小正月      「小正月」

☆蜜柑食ふ老妻友にこころ足り       「蜜柑」   

                ・・・・・・・・・上原貞季

☆朱鷺色の空に夕富士春立ちぬ       「春立つ」

☆陽に溶ける屋根の落雪避けてゆく     「落雪」    

                ・・・・・・・・・佐久間紀一

☆昼下り睡魔呼び込む堀炬燵        「堀炬燵」

☆老木の生気みなぎる梅二輪        「梅」     

                ・・・・・・・・・長沼茂男

海ほたる白兎の駆ける冬の海       「冬」

☆親友(とも)の通夜戻るバス停冬の月   「冬の月」  

                ・・・・・・・・・多部恵三 

☆力士まく豆遠くまで節分会        「節分会」

☆山始めお神酒は全て胃の中に       山始め」   

                ・・・・・・・・・大日向孜

☆蝋梅は香りほのかに山つつむ       「蝋梅」    

☆節分草雪ノ下から顔を出し        「雪」 

                ・・・・・・・・・石田寛江
☆鬼も寄れ汝(なれ)も豆食(は)め節分会 「節分会」

☆夜焚き火のはぜてオリオン明滅す     夜焚き火」    

                ・・・・・・・・・神津眞久

1月の初句会が催されました

兼題は「新年」です。「    」内は季語

 

☆金箔の午の尾太き初暦           「初暦」

☆初夢や句会の席に宇宙人          「初夢」  

               ・・・・・・・・・上原貞季

☆初詣り媼の着付け隙もなく         「初詣り」

☆健やかに四代集い初雑煮           「雑煮」   

               ・・・・・・・・・佐久間紀一

☆湯上りの五臓を走る寒の水          「寒の水」

☆寒雀胸膨らませ日の出待つ          「寒雀」     

               ・・・・・・・・・・長沼茂男

☆富士を背に三浦大根屏風なす         「富士」

☆去年今年史記列伝を読み継げり        「去年今年」 

               ・・・・・・・・・・・多部恵三 

☆あかね空不二を照らして千代の春       「千代の春」

☆雑煮餅貧しき時代語りあい          雑煮餅」   

                ・・・・・・・・・大日向孜

☆正月もすぎて夕暮れ伸びてゆき        「正月」    

☆七福神朱印を押しに二度巡り         「七福神」    

                ・・・・・・・・・石田寛江

☆海老蔵の睨みめでたき初芝居        「初芝居」

☆子と孫と三代揃って初湯かな        「初

                ・・・・・・・・神津眞久

12月の句会が催されました

兼題は「日向ぼこ」「年の暮れ」です。「    」内は季語

 

☆着ぶくれて最後を歩くウォーキング    「着ぶくれ」

☆屋敷林別の道行く落ち葉かな       「落ち葉」  

                ・・・・・・・・・上原貞季

☆紅葉踏み喪の矢印を幾曲がり       「紅葉」

☆欠伸する猫の背ぬくし小春の陽      「小春」   

                ・・・・・・・・・佐久間紀一

☆底冷えや猫背一列バスを待つ       「底冷え」

☆寄り添うて歩く夫婦や福寿草       「福寿草」                       ・・・・・・・・・・長沼茂男

☆電車待つ山里の駅木守柿         「木守柿」

☆日記買う五年十年迷ふ我         「日記」    

                ・・・・・・・・・多部恵三 

☆移り世を見据えて巨木年の暮れ      「年の暮れ」

☆雪ならず雨にけぶるや白川郷       」  

                 ・・・・・・・・・横山正男

☆夢心地猫に添い寝の日向ぼこ       「猪鍋」

☆震災禍漁師町いく師走かな        師走」   

                ・・・・・・・・・大日向孜

☆寺の鐘響く音色に年の暮れ        「年の暮れ」  

☆ひなたぼこいつの間にやら寝息たて    「ひなたぼこ」                     ・・・・・・・・・石田寛江

☆夕焼けや柿すずなりの村に入る      「柿」

☆もいだ実をかごいっぱいに柚子日和    柚子    

                 ・・・・・・・・神津眞久

 

11月の句会が催されました

兼題は「新酒」「鍋」です。「    」内は季語

 

☆お千代さん泣き節唄ふ鳳仙花       「鳳仙花」

☆グランドの白線踏んで秋祭り       「秋祭り」   

                 ・・・・・・・・・上原貞季

☆立冬や化粧を終えた今朝の富士      「立冬」

☆こぼるるも残るもさだめ銀杏の実     「銀杏」   

                 ・・・・・・・・・佐久間紀一

☆つつましく生きる幸せ根深汁       「根深汁」

☆鉄棒に腹出す童小春日よ         「小春日」    

                ・・・・・・・・・・長沼茂男

☆着飾りて足許危な七五三         「七五三」

☆枡の縁塩乗せ飲まん新走り(あらばしり) 「新走り」    

                 ・・・・・・・・・多部恵三 

☆身勝手をてんでに祈る酉の市        「酉の市」

☆山の寺紅葉はずれて静かなり        紅葉」  

                 ・・・・・・・・・横山正男

☆猪鍋や奉行が似合う髯男          「猪鍋」

☆燗酒に眼鏡はずして口を寄せ        燗酒」  

                 ・・・・・・・・・大日向孜

☆紅葉を見に行きそびれ時は過ぎ       「紅葉」   

☆冬近し三日月高く西の空          「冬」 

                 ・・・・・・・・・石田寛江

☆新蕎麦で宴席締めて信濃路は        「新蕎麦」

☆山畑の伸ばす刃先に柚子光る        柚子」                       ・・・・・・・・神津眞久

 

《10月の句会が催されました》

兼題は「秋の夜長」です。「    」内は季語

☆秋の空疑ひもなく今日の空      「秋」

☆いさぎよく汗をかくべし体育の日   「体育の日」       

                                                   ・・・・・・・・・上原貞季

☆磨崖仏秋はやばやと昏にけり     「秋」

☆十六夜の月を浮かべて池眠る     「十六夜」    

                                                   ・・・・・・・・・佐久間紀一

☆味わってくれろと秋刀魚凛と反り   「鈴虫」

☆新米や塩で握りし大むすび      「新米」 

                                                   ・・・・・・・・・長沼茂男

☆長き夜や史記を繙く辞書重し     「長き夜」

☆酔芙蓉日差し傾き早や酔いて     「酔芙蓉」   

                                                   ・・・・・・・・・多部恵三 

☆絵の仕上げ淡く一筆草紅葉      「草紅葉」

☆風の中むらさきしのぶ静かなり    「むらさきしのぶ」   

                                                   ・・・・・・・・・横山正男

☆熟れ柿が落ちて描いたゴッホの絵   「熟れ柿」

☆秋雨や山家のけむり重たげに     「秋雨」 

                                                   ・・・・・・・・・大日向孜

☆こま川の川面に映る彼岸花      「彼岸花」   

☆椋鳥の今夜の宿はメトロ前      「椋鳥」 

                                                  ・・・・・・・・・石田寛江

☆楊貴妃の酔(え)ひて頬染む秋海棠  「秋海棠」

☆棚端の沙翁繙く秋の夜        「夜」

                                                  ・・・・・・・・・神津眞久 

《9月の句会が催されました》

兼題は「晩夏」「初秋」です。「  」内は季語

 

☆炎暑耐う白寿に生きて五輪見る     「炎暑」

☆日除けして二階の窓は爺の部屋     「日除け」                       ・・・・・・・・上原貞季

☆今朝生る芙蓉の花の無垢の白      「芙蓉」

☆故里は部屋吹き抜ける青田風      「青田」                         ・・・・・・・・佐久間紀一

☆鈴虫の逆立つほどに力み鳴く      「鈴虫」

☆娘より母に魅力のサングラス      「サングラス」    

             ・・・・・・・・長沼茂男

☆山の宿岩魚尾鰭の化粧塩        「岩魚」

☆引く波に足許崩る夏の波        「夏」                        ・・・・・・・・多部恵三 

☆湿原に風を招くや尾花たち       「尾花」

☆国境峠の小道曼珠沙華               曼珠沙華」     

              ・・・・ ・・・・横山正男

☆とんぼ取り夢中な親を子供追い       「トンボ取り」

☆せみしぐれ短い命燃えつくす      「せみしぐれ」   

☆向日葵の黄の顔揃い陽に向かう     「向日葵」     

              ・・・・・・・・石田寛江
☆初秋や棚田に風の滑り来る       
「初秋」

☆遠山に白き紗をかけ夕立(ゆだち)かな 「夕立」        

              ・・・・・・・・神津眞久

《7月の句会が催されました》

兼題は「ビール」です。「    」内は季語

 

☆おのずから父に似はじめゆかた着る   「ゆかた」

☆風入れて若葉呼び込む屋敷林      「若葉」・・・・上原貞季

☆蒼天に染まず孤高の沙羅の白      「沙羅」

☆ビール注ぐ肌の潮の香浜芸者      「ビール」・・・佐久間紀一

☆曲屋の奥まで見えて大西日       「大西日」

☆十の指寄せて清水を掬うなり      「清水」・・・・長沼茂男

☆乙女等の足の長さよ夏来る       「夏」

☆秩父路の川面飛び交う夏燕       「夏燕」・・・・多部恵三 

☆リズム良く葉を打つ音や梅雨しだり   「梅雨」

☆生ビール若き女の白いのど       「生ビル」・・・横山正男

☆初体験孫注ぐビール泡いっぱい      

☆ビアガーデン海の昏れ映しつつ     ・・・・・・・・大日向孜

☆舞いおえて反省会とビール飲み       

☆練馬にも地ビール有りと作付し     ・・・・・・・・石田寛江

☆麦の秋光も風もつつみこみ       「麦の秋」

☆天蚕(やままゆ)や樫葉育ちの薄緑   「蚕」・・・・・神津眞久

《6月の句会が催されました》

兼題は「梅雨」です。「    」内は季語 

 

☆駅の塀緑の生垣匂う梅雨       「梅雨」

☆降らぬ梅雨歩く影なき道路鏡       「梅雨」・・・・・上原貞季

☆流されし我が家を捜す燕かな     「燕」

☆俳画展柳ゆたかに風にゆれ      「柳」 ・・・・・佐久間紀一

☆かなぶんのやっと止まりし吊るし紐  「かなぶん」

☆蝸牛天まで登る梯子なし       「蝸牛」・・・・・長沼茂男

☆紫陽花の藍深まりし昨夜(よべ)の雨 「紫陽花」

☆野仏の御顔やさしき梅雨晴間     「梅雨晴間」・・・多部恵三 

☆出不精を見透かされてや梅雨の入り  「梅雨」

☆新緑の高原に座す八ヶ岳       「新緑」・・・・・横山正男

☆梅雨晴間傘が刀に下校の子      「梅雨晴間」

☆石畳雨水(うず)がたまりて梅雨る    「梅雨」・・・・・大日向孜

☆染織も晴れ間を見ての仕上げ干し   

☆今日も雨明日も雨と梅雨入りし    「梅雨」・・・・・石田寛江
☆トルファンの午睡葡萄の棚下で    
「午睡」

☆ハミ瓜の香に西域の旅心       「瓜」・・・・・・神津眞久

《5月の句会》

兼題は「新茶」または「若葉」です。「    」内は季語 

 

☆種吐いて生き生き歩くさくらんぼ    「さくらんぼ」

☆風薫る坪庭広く枝おとす        「風薫る」                            ・・・・・・上原貞季

☆親の背を超えて空衝く竹の秋      「竹の秋」

☆Tシャツの腕嫋(たおやか)に夏立ちぬ 「夏立ちぬ」                           ・・・・・・佐久間紀一

☆鯉のぼりときおり泳ぐ仕草する     「鯉のぼり」

☆夏場所や遠い記憶の双葉山       「夏場所」                          ・・・・・・・・長沼茂男

☆山若葉袋田の滝水滾(たぎ)る     「若葉」

☆朝採りの春の筍鍬の傷         「筍」                             ・・・・・・・多部恵三

☆弟の逝きて一年著莪(しゃが)の花   「著莪」

☆青簾茶室の障子青に染む        「簾」

                   ・・・・・・・横山正男

☆手土産は新茶と云って喜ばせ      「新茶」

☆大岩にすがりてやさしすみれ草    「すみれ草」   

                   ・・・・・・・大日向孜

☆新茶買うあの世の主に上げてから    「新茶」

☆若葉萌ゆ学舎の中をウォーキング    「若葉」

                   ・・・・・・・石田寛江
☆燕(つばくろ)の舞うや丸子(まりこ)のとろろ汁   
「燕」

☆駿河路や「新茶あります」店ごとに   「新茶」 

                   ・・・・・・・神津眞久


《4月句会》

兼題は「桜」または「花」です。「  」内は季語 

 

☆曾孫抱き曽祖母(ひばば)笑顔の桜花 「桜花」

☆惚けもせず句会に学ぶ桜花      「桜花」・・・上原貞季

☆遠山に雪のまだあり桃の花      「桃の花」

☆はしゃぐ児ら未来が一杯花ふぶき   「花」・・・・佐久間紀一

☆ほんのりと風に色ある川柳      「柳」

  (栃木市蔵の街にて)

☆春の風ボタン一つを外したる      「春」・・・・長沼茂男

☆花筏鯉も口だす池の面         「花筏」

☆花祭り親を従え稚児の列        「花祭り」・・多部恵三 

☆落ちてなお白さを誇る白椿       「椿」

☆木蓮の蕾全員空を突く         「木蓮」・・・横山正男

☆石畳埋めて余りぬ花の塵        「花」

☆地蔵さま赤い頭巾に花二枚       「花」・・・・大日向孜

☆夜桜を月の明りで透かし見る      「夜桜」

☆花びらは川面に散りて花筏       「花筏」・・・石田寛江
☆花吹雪地を染めあげて静まりぬ     
「花吹雪」

☆戦没者悼み万朶の桜かな        「桜」・・・・神津眞久

  (千鳥が淵戦没者墓苑にて)

 

《3月の句会》

兼題は「水温むです。」「 」内は季語 

 

☆起きたままマスクして病む春の風邪 「春」

☆庭の鉢洗うホースに春の水     「春」・・・・上原貞季

☆旅立ちの袴にエール春の雪     「春の雪」

☆女子寮の有刺鉄線夕桜       「桜」・・・・佐久間紀一

☆釣人の膝に幼な児水温む      「水温む」

☆恋猫は路地の迷路を知りつくす   「恋猫」・・・長沼茂男

☆石段に笑顔が並ぶ童雛(わらべびな)「雛」

☆春寒し息子(こ)と酌む酒も人肌に 「春寒し」・・多部恵三 

☆植木職木の形(かた)眺め春の水  「春の水」

☆梅よりも夢を託して絵馬を書く   「梅」・・・・横山正男

☆水温むじゃんけんごっこ帰り道   「水温む」

☆竹林に軋む音あり浅き春      「浅き春」・・大日向孜

☆畦道の小さなよもぎ摘みにけり   「よもぎ」

☆桜草時を忘れず花さかせ      「桜草」・・・石田寛江
☆あわあわと山やわらかく笑いたり  
「山笑う」

☆ルビー婚何を語らん春の宵     「春宵」・・・神津眞久

《2月の句会》

兼題は特に無く自由題です。「  」内は季語です。 

 

☆孫娘ひまご誕生福達磨      「福達磨」

☆東京が右往左往の雪予報     「雪」   ・・・・・上原貞季

☆陰干しの赤き二月の水枕     「二月」

☆一枚の餅の如くに雪残る     「餅」  ・・・・・・佐久間紀一

☆無事という幸ありて春隣     「春隣」はるどなり    

☆薄着して風邪ひく老いの勇み足  「風邪」  ・・・・・長沼茂男

☆冬茜遠富士の見ゆ高架駅     「冬茜」冬の夕焼け

☆受験子や天神詣で託す絵馬    「受験」   ・・・・多部恵三 

☆立春の光あふれて風寒し     「風」

☆藪道を三十三才(みそさざい)の声連れ立って                            「みそさざい」鳥名・・横山正男

☆ランドセル試して笑う二月尽   「二月」

☆妻の愚痴軽く流して日向ぼこ   「日向ぼこ」・・・・・大日向孜

☆ろう梅の香り漂う散歩みち    「ろう梅」

☆大木に雪が積もって墨絵なり   「雪」・・・・・・・・石田寛江
☆天からの雪の便りを掌(てのひら)に 
「雪」

☆雪晴れの連山鋭き果ての空    「雪」・・・・・・・・神津眞久

《新年の初句会の兼題は「初尽くし」他です。》

 

☆思い出が卒寿にのこる年賀状

☆婆の友お喋り止まぬお正月 ・・・・・・・・・・・上原貞季

☆蒼天に雲一つなし玉の春

☆遠くより心に沁みる年の鐘  ・・・・・・・・・・佐久間紀一

☆薄氷(うすらい)の逃げ損ねたる泡(あぶく)かな 

☆駅員の挙手の手さげず枯野駅 ・・・・・・・・・・長沼茂男

☆勘三郎羽子板市によみがえる

☆往き来する人皆忙(せわ)し雪催(ゆきもよい)・・多部恵三 

☆初春や「せんりょう」縁起の絵を飾る

☆一献の屠蘇に安全祈る妻・・・・・・・・・・・・・横山正男

☆お年玉家長の威厳保ちおり

☆福詣り寿老弁天ぞろぞろと・・・・・・・・・・・・大日向孜

☆初詣でもまれもまれて社殿前

☆初釜に淑女着飾り集い会う・・・・・・・・・・・・石田寛
貼り終えて障子の白さ年迎ふ
山茶花のこぼれる道に月白く ・・・・・・・・・・神津眞久

《12月の兼題は「忘年会」「師走」他です。


 ☆送り出て話のつきぬ十二月

☆師走月スーパー店員声高く ・・・・・・・・・上原貞季

☆去年より淋しさの増す師走かな

☆千金の小春日和を授かりし・・・・・・・・・・佐久間紀一

☆千歳飴離さず幼な児背に眠る

☆冬木立絵画の如く静止せり・・・・・・・・・・長沼茂男

☆八十路過ぎ新たな絆賀状書く

☆刈り惜しむ名残の萩の黄葉(もみじ)かな・・・多部恵三

☆忘年会向こうの席の若き声

☆重ねきし師走の風の寒さかな・・・・・・・・・横山正男

☆女子会を老妻(つま)は着飾り年忘れ

☆ハンターの猪鹿談義忘年会 ・・・・・・・・・大日向孜

☆年毎に忘年会も減ってゆき

☆木枯しやしがみついてる楓の葉・・・・・・・・石田寛
☆星影も凍てつく山の忘年会

☆山里の庭いっぱいの小春かな ・・・・・・・・神津眞久

 

《11月の兼題は「鍋」他です。》

鍋は冬の季語です。今回も秀句が多かったのですが、鍋に関してはやや苦戦気味でした。

家族が高齢化して小人数家族では鍋が囲みにくくなっている所為でしょうか。

作っては消しの日々もまた楽しです。句あれば楽あり。

新会員 石田さんが加わりました。紅一点です。

 

☆不器用に生きて歩いて秋思ふ

☆屋敷林裸にさせた冬の雨     ・・・・・・・上原貞季

☆湯豆腐に残りの命想いけり

☆自らの脂をもやし秋刀魚焼け ・・・・・・・・・佐久間紀一

☆湯豆腐や訛がはずむ県人会

☆味わってくれろと秋刀魚凛と反り ・・・・・・・長沼茂男

☆山の宿薪堆(うずたか)し冬支度

☆荒波を立て日本海冬に入る    ・・・・・・・多部恵三

☆にぎわいのさびれし漁村に実南天

☆奥能登のランプの宿や秋の雨   ・・・・・・・横山正男

☆着ぶくれて客待つ媼(おうな)北の市

☆旅ゆけば津軽三味線冬景色    ・・・・・・・大日向孜

☆すき焼きをせがみし子らは巣立ゆき

☆コンビニの鍋でまにあう一人もの ・・・・・・・石田 寛

☆伊那谷を飾る軒端の柿簾

☆一群れの鶏頭の赤極まれり    ・・・・・・・神津眞久

 

《10月の兼題は「秋刀魚」、その他》

各人二句づづご紹介します。

☆彼岸花曲がらぬ様に添え木して

☆舌出して切手を濡らす秋だより  ・・・・・・・・上原 貞季

☆北へ去る台風を追ふ深夜便

☆十六夜や街の色まではっきりと  ・・・・・・・・佐久間 紀一

☆階段の手すりひやりと秋深む

☆駅長の一人三役落ち葉掃く    ・・・・・・・・長沼 茂雄

☆苅り終えし田に横たわる案山子かな

☆峡(かい)に入る棚田に並ぶ小(ち)さき稲架(はさ)  

                 ・・・・・・・・多部 恵三

☆白萩の小花は露とこぼれけり

☆落栗を足で引き割る馴れし子ら ・・・・・・・・・横山 正男

☆葛の花やがてかなしき異人墓地

☆居直って秋刀魚宣言換気扇   ・・・・・・・・・大日向 孜

☆炭焼きの煙流れて秋海棠

☆海冷えて秋刀魚の肌の青光り  ・・・・・・・・・神津 眞久

 

 

《九月の兼題は「盆」「新涼」その他》

今月は各人二句づつご紹介します。

 ☆拝啓と書いて酷暑と走るペン

☆百日紅坪庭狭く踊り咲く  ・・・・・・・・・上原 貞季

☆秋立つや一巻の書の読み終わり

☆句作中妻いて孤独鰯雲  ・・・・・・・・・・佐久間 紀一

☆立秋の雲の帯より日照雨(そばえ)かな

☆秋天や雲に鱗の気配あり  ・・・・・・・・・長沼 茂雄

☆盂蘭盆会集う親族(うからら)皆老いて

☆我が庭を独り占め鳴く油蝉  ・・・・・・・・多部 恵三

☆会津嶺を越えて湧き立つ夏の雲

☆朝夕の梵鐘に和す蝉時雨  ・・・・・・・・・横山 正男

☆帰省子の若き語らい小学校

☆炎天を駆ける子追えず我老いぬ ・・・・・・・大日向 孜

☆夕闇に浅間沈みて門火焚く

☆実家(さと)の花活けて故郷盂蘭盆会 ・・・・神津 眞久


《八月は休会でした。》


《七月の兼題は「夏の夜」「雲の峰」》

☆バス停に友待つ通り梅雨寒し・・・上原 貞季  

☆羅(うすもの)をゆるやかに着て茶会かな・・・佐久間 紀一 

☆川宿の窓叩きつけ男梅雨・・・長沼 茂雄

☆鬼灯市(ほうづきいち)売り子鉢上ぐ声高し・・・多部 恵三

 ☆富士山を見上げて梅雨間の露天風呂・・・横山 正男 

☆病歴を語り終わって生ビール・・・大日向 

☆父の日や何事もなく日の暮れる・・・神津 眞久

《六月の兼題は「梅雨」「紫陽花」》

☆紫陽花の花影遠く里の宿 ・・・上原 貞季  

☆縦書きの詩の如く垂る藤の花・・・佐久間 紀一 

☆紫陽花の似合ふ鎌倉人力車・・・長沼 茂雄

☆あじさいの花の初めや薄浅黄・・・多部 恵三  

☆紫陽花や路地ごとに誇る華の精・・・横山 正男 

☆あじさいが迎えて送る無人駅・・・大日向 

☆漕艇の水脈追いかけて青葉風・・・神津 眞久

《五月句会例会  兼題:若葉、更衣、薄暑、他》

 ☆五月晴れ 足ゆるめつつ ぺタル踏む   上原 貞李

 ☆ 樟脳の 匂いを残し 更衣         長沼 茂雄

 ☆ 荒ぶれる 武甲山(ぶこう)慰む 芝桜   佐久間 紀一

 ☆転がるも 児等には遊び 初夏の土手     多部 恵三

 ☆大人びた あの娘今日から 更衣     大日向 孜

 ☆街道に 人影もなく 村落(むら)薄暑  神津 眞久

《四月句会例会 兼題:風光る、春の字の入った季語 ほか》

金婚の 記念に植えし 辛夷咲く・・・・多部 恵三

花見宴 愚妻見直す 具の旨さ ・・・・上原 貞季

湧く雲の 如く万朶の 桜かな ・・・・佐久間 紀一

幼子の 大きなお辞儀 風光る ・・・・長沼 茂雄

風光る 走る子蹴る子 寝そべる子・・・大日向 孜

竹林を 揉みて騒がし 春の風 ・・・・横山 正男

群青の 空背に浅間の 斑雪  ・・・・神津 眞久